新潟の思い出をちびちびと。久保田 千寿が運んでくれる穏やかな晩酌
新潟の地で過ごした日々に、いつも寄り添ってくれていたお酒。数ある銘柄の中でも、とりわけ心に深く残っているのが「久保田 千寿」です。新潟を離れてからも、その名前を目にするたびに、当時の景色や出会った人々の顔がふわりと思い浮かびます。

キッチンに置かれたボトルは、冷蔵庫から出したばかりなのでしょうか。薄く結露した瓶肌が、キリリと冷えた状態であることを物語っています。和紙のような質感のラベルに躍る「久保田」の文字。その佇まいからは、背筋が伸びるような潔さと、どこかホッとするような懐かしさが同時に伝わってきます。
かつて新潟で暮らしていた頃、さまざまなお酒を口にする機会がありましたが、この「久保田 千寿」は驚くほど飲みやすく、すっと体に馴染んでいくような美味しさが印象的でした。派手すぎず、かといって物足りなさもない。その絶妙なバランスが、日々の疲れを優しく解きほぐしてくれたものです。
今回、当時お世話になった方から贈られたという数本のボトル。一本一本に込められた温かな想いを感じながら、グラスに注ぎます。一気に飲み干すのではなく、少しずつ、ちびちびと喉を潤す時間は、何物にも代えがたい贅沢なひとときです。
お酒は、単なる飲み物以上のものを運んできてくれます。かつての縁を繋ぎ直し、静かに自分と向き合う時間を与えてくれる。そんな「久保田 千寿」の変わらぬ味わいに、今日もまた心癒される夜が更けていきます。






