夜空に輝く北斗星のように。福岡・寒北斗酒造の「shi-bi-en 冬」が繋ぐ、発酵の縁
「発酵」をテーマにしたレストラン。オーナーが酒屋さんということもあり、お酒へのこだわりが詰まった空間で出会ったのは、深い紺色のラベルに銀色の星が輝く一本でした。福岡県・寒北斗酒造の「寒北斗 辛口純米酒 shi-bi-en 冬」です。

このお酒は、搾りたてをそのまま瓶詰めした無濾過生原酒です。ラベルに描かれているのは、古代天文学において天の北極を中心とした星座の区域を指す「紫微垣(しびえん)」の世界観。中央で鋭く光る北極星と、その傍らに寄り添う北斗七星、そして蔵のゆかりの地である「北斗宮」の紋である七曜紋が配されています。冬の澄んだ夜空を思わせる佇まいに、思わず見入ってしまいますね。
今回は、酒蔵から特別に譲り受けたという「麹」をベースにした、発酵調味料仕立てのお料理と一緒にいただきました。お酒自体がとても飲みやすく、お料理の味わいと手を取り合うようにして、胃の中にゆっくりと馴染んでいく心地よさ。フレッシュな辛口の風味が、発酵の深みある旨味をそっと引き立ててくれるような感覚です。

「全国に誇れる福岡の銘酒を」という願いから1985年に生まれた寒北斗。その名は、延命長寿や縁結びの神として親しまれる「北斗宮」に由来しているのだそうです。歴史ある蔵の想いと、現代の食卓が「発酵」を通じて繋がるひとときは、心までじんわりと温めてくれるようでした。冬の夜、大切な誰かとゆっくりと杯を重ねたくなる、そんな優しい力強さを持ったお酒です。


